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2014年5月1日(木)

きょう第85回メーデー

「時短」は原点 今輝け

日立建機グループJMIU支部奮闘

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 安倍政権が、労働時間の上限を取り払い、労働者の健康と生命を破壊し、残業代はゼロにすることを企てているいま、労働時間の短縮に立ち上がった5月1日メーデーの原点が光り輝きます。「8時間は仕事のために、8時間は休息のために、残りの8時間は好きなことのために」―。


写真

(写真)労働時間の短縮に取り組むJMIU日立建機ティエラ支部の人たち=大阪府大東市

 日立建機グループで、小型ショベルなどを製造している日立建機ティエラ大阪工場(大阪府大東市)の労働者でつくるJMIU(全日本金属情報機器労働組合)日立建機ティエラ支部は、労働時間の短縮で前進を勝ちとり、メーデーを迎えました。

 月の残業時間を厚生労働省の告示45時間以内に徹底。終業から翌日の始業までの休息時間も、必ず11時間以上確保できるようにしました。

 きっかけは昨年夏。JMIUの組合がない滋賀工場(滋賀県甲賀市)が、残業時間について取り決めた「三六(さぶろく)協定」に違反する長時間労働を行い、労働基準監督署から是正勧告を受けました。最長で月に百数十時間の残業が発生していました。

 大阪工場では三六協定を守っていましたが、JMIUは長時間労働のまん延をただそうと、秋闘(労働条件改善の取り組み)で、「会社への一言メッセージ」を集めました。職場には、切実な声があふれていました。

 「毎日残業は正直つらいです。土曜も出勤ばかりで疲れがとれません」

 「現場の意見を聞かず、疲れ果てています」

 「派遣を雇ってばかりで、教えるのに無駄な時間がかかります。正社員をもっと増やして効率のよい時間の使い方をしてほしい」

 注文に応じて溶接し、夏場は汗だくになる仕事。疲労のなかの作業で、昨年度に指を挟んで切るなどの労働災害が9件発生しました。

 この声を団体交渉で会社にぶつけ、今年3月、安全衛生と法令順守の徹底を呼びかける社長メッセージを出させました。

 人員不足で長時間残業が続いたことを認め、管理職に対して「必ず代休・年休を取らせるなど、健康を損なわないよう十分配慮してください」「職場でのあらゆるハラスメント(いやがらせ)を防止し、働きやすい職場とすることが企業価値を高める」としています。

 労働時間の短縮に取り組んできたJMIU(全日本金属情報機器労働組合)日立建機ティエラ支部。藤岡誠書記長(27)は、「職場の団結と、世論を動かす運動の両方が大事です」と強調します。

 昨年、長時間労働が社会問題となり、「ブラック企業」批判が起こったことが、職場の長時間労働是正を後押ししました。7月の参院選で、労働問題を訴えた日本共産党が躍進したころ、労基署の調査が行われました。

 今年の春闘も、賃上げで経済を好循環させようという「賃上げムード」が高まりました。職場もストライキでたたかい、ベースアップ(ベア)と定期昇給をあわせて月額8300円を獲得しました。

 前田久志副委員長(31)も、「世論を盛り上げ、春闘も非正規雇用問題も少し改善した。労働組合が宣伝して、頑張らないとあかん」と言います。

 JMIU支部は、会社の派遣導入時から正社員化と均等待遇を要求し続け、2012年、職場で2人の正社員化を実現。13年も2人正社員化しました。

 今年は、地元から若者を複数人採用するよう要求し、会社から2人採用すると回答を得ています。

 難波(なんば)信章委員長(61)は、「組合青年部の独自団体交渉もするようになり、若者たちが会社に本音をぶつけるようになりました」と強調します。

 メーデーは、大阪市扇町公園に集います。津田裕信副委員長(34)は「いかに、みんなで集まり、全員参加を勝ちとるか」と職場の声かけに力を入れています。


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