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2014年4月29日(火)

きょうの潮流

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 韓国の檀園(タンウォン)高校(安山市)が授業を再開しました。修学旅行の2年生325人が珍島沖で沈没した客船「セウォル号」に乗っていた高校です。28日に再開した2年生の授業の出席者は、都合で修学旅行に参加できなかった13人だけ▼乗船していた生徒のうち、250人が死亡・行方不明のまま。救助された75人は、全員が入院中か通院中で欠席しました。多くが精神科の治療を受けている状態だといいます▼同級生を失った2年生だけでなく、先輩、後輩を失った1年生と3年生の精神的衝撃も深刻です。授業時間の一部は心理療法に当てられています▼遠慮なしの直言で知られる人気コメディアンのナム・ヒソクさんが最近、被害にあった生徒への無神経な取材ぶりをツイッター上で非難し話題になっています。「病院に収容された生徒たちは、テレビカメラを避けて毛布で顔を隠していた。心身ともに傷付いた生徒を無理やり撮影して、顔にモザイク処理して放送する」▼メディアの取材競争が被害者や家族の心を傷付けることは珍しくありません。檀園高校はメディアに対して、学校周辺での取材自制を要請しています。生徒の心理療法に当たっている医師は「事故を思い出させること自体が心の傷を深くする」と警告します▼原発、鉄道など、日本でも大事故で被害に遭った人々や家族が苦しみ続けています。苦しむ人々に寄り添う報道でありたい、これが私たちの思いです。果たして日々の紙面で実現できているのか、自問は続きます。


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