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2014年4月24日(木)

きょうの潮流

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 昨春に出版した句集『ランドセル俳人の五・七・五』で小学生俳人として注目を集めた小林凜(りん)くん。その中にこんな一句があります。「生まれしを 幸かと聞かれ 春の宵」▼小学校入学と同時にいじめられるようになった凜くん。からかわれ、ののしられ、殴られ、蹴られる地獄の日々…。それが5年生までつづきました。深く傷ついた心を救ったのは、自主休校の間に詠んだ俳句でした▼「学校に行けなくても俳句があるから生きていける」と凜くん。日本にはいじめられている人がたくさんいる、とも。そんな彼がこれをどう感じるか。海上自衛隊の護衛艦「たちかぜ」の乗務員が、先輩隊員のいじめによって自殺に追い込まれた事件です▼きのう東京高裁は、一審の判決を変え、いじめと自殺の因果関係を認め、「上官は自殺を予見できた」と指摘しました。さらに「重要な証拠となる内部アンケートを隠した」と、海自の意図的な隠蔽(いんぺい)を認定しました▼このアンケートは自殺直後に全乗務員からいじめの実態を聞いたもの。しかし海自は「捨てた」と存在を認めず、内部告発によってようやく開示しました。新たな証拠からは先輩が殴ったり、エアガンで撃つなど暴行を加えていたことがわかりました▼「どれほど国に苦しめられるのか。隠蔽体質を変えてほしい」。遺族や、脅しに屈しなかった内部告発者の思いを、国はどう受け止めるのか。横行するいじめを隠す自衛隊。人権とは程遠い組織に、国民の命を守れるわけがありません。


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