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2014年3月25日(火)

開門の確定判決守って

長崎・諫早 漁船110隻、海上デモ

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(写真)「宝の海を返せ」「水門を開けろ」と拳を上げる漁民ら=24日、長崎県諫早市

 「有明海の再生には開門が必要だ」「国まで届くように声を上げよう」―。国営諫早湾干拓事業潮受け堤防排水門(長崎県諫早市)の開門を求めている福岡、熊本、佐賀、長崎の有明海沿岸4県の漁民ら約300人は24日、開門を命じた福岡高裁確定判決(2010年12月)に従わない国に抗議して、排水門沖に漁船約110隻を結集させ、海上デモを行いました。

 横に連ねた船の上には「確定判決を守れ」と書かれた約12メートルの横断幕やのぼりを設置。漁民は「宝の海を返せ」「水門を開けろ」と拳を上げました。

 漁船を先導した佐賀県大浦漁協の平方宣清さんが「開門させるため、国や国民のみなさんに訴えたい」とあいさつ。長崎県瑞穂漁協の石田徳春組合長は「確定判決は、苦しみ続ける漁民にようやく届いた希望の光だった。漁業被害は極限に達し、組合員は半数に激減している」と怒りの声を上げました。熊本県荒尾市でノリ漁をする男性は「漁場にヘドロが広がり、アサリもタイラギも育たない」と切実な状況を訴えました。

 日本共産党の仁比聡平参院議員と武藤明美佐賀県議も参加し、激励しました。

 4県漁民有志は同日、「国は法治国家にあるまじき暴挙に出た。漁民を見殺しにする国を絶対に許さない」との声明を発表しました。

エールを交換

 「宝の海を返せ」「漁民、農民を守れ」の唱和が海と陸から響き渡ります。諫早湾干拓事業の潮受け堤防排水門(長崎県諫早市)の開門を求める海上デモが行われた24日、堤防では長崎や佐賀をはじめ各県の支援者約30人が抗議行動をし、海上デモとエールを交換しました。

 「漁業被害を認めて、開門調査に着手せよ」などと書かれた横断幕や、のぼり旗を掲げ、結集した漁船に手を振り「頑張ろう」と声を上げました。

 「よみがえれ!有明訴訟を支援する長崎の会」の坂田輝行事務局長は「国は長崎県と一緒になって有明海をめちゃくちゃにしている。判決を守らないことは、漁民だけでなく私たち一人ひとりへの攻撃。絶対に許せない」と訴えました。

 「豊穣(ほうじょう)の海、有明海を取り戻したい」と参加した、地元、諫早市の男性(86)は「直ちに開門することが有明海を再生する唯一の道。農業用水も本気で確保すれば農業も漁業も守ることができる」と力を込めました。


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