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2014年3月10日(月)

きょうの潮流

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 3・11を前に福島を訪問した安倍首相。いわき市に建設中の災害公営住宅を視察し、小名浜港では試験操業のメヒカリに舌鼓。1日回っただけで「復興が前に進み始めたことを実感できた」と口にしました▼原発事故で普通の生活を奪われ、いまだに避難暮らしをつづける13万5千の人びとは、どんな思いでこの言葉を聞いたでしょう。仕事もなく、家族はバラバラに。家はそのままなのに戻れない悔しさ。子どものために移住を決めても土地さえ買えない現実があります▼割り切れない気持ちを残したまま、ふるさとをあきらめる人。避難指示が解かれても放射能の不安や生活の困難さから帰らない人…。それぞれが追いつめられ、複雑な事情を抱えて立ちすくんでいます▼避難生活の実態と行政のズレは大きく、進まない復興は多くの国民の実感です。上からの線引きや賠償の格差で地域を分断し、巨額の税金を復興事業につぎ込みながら被災者の悩みや苦しみにこたえない国の冷たい姿勢が際立ちます▼「原発事故さえ起きなければ」。福島の住民の共通の思いに心を寄せた集会がいま、全国でひろがっています。東京では9日に首相官邸や国会を原発ゼロの声が取り囲みました。福島からの参加者は「3年は節目ではない。取り返しのつかない大きな代償を決してムダにしてはならない」▼あの日から何度もつないできた手を、心を、今日も。わたしたちの国を前に進めるために叫ぶ。原発いらない、再稼働反対、子どもを守れ、命を守れ!


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