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2014年3月4日(火)

ウクライナ緊迫続く

米英仏が自制求める ロ「政権交代は違憲」

国連安保理

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 ウクライナ情勢の緊迫を受けて1日開かれた国連安全保障理事会では、ウクライナ、ロシア、米、英、仏の各国が発言しました。国連のプレスリリースからその要旨を紹介します。

ウクライナ セルゲイエフ大使

野蛮な侵略

 ロシア軍部隊はすでに現地に配備され、その数は増大しつつある。これは侵略行為であり、ウクライナの一体性および地域の平和と安定への重大な脅威だ。ロシアは、1997年の条約にもとづく2国間協議を拒否し、国連憲章も侵害している。ウクライナは、安保理に対し、侵略を停止するあらゆる可能な措置を取るよう求める。ウクライナ国民は、一つの安保理常任理事国によって野蛮なじゅうりんを受けている。

ロシア チュルキン大使

協定は有害

 ヤヌコビッチ大統領とウクライナは、深刻な経済困難に直面し、欧州連合との連携協定への調印を含む決断を迫られていた。この連携協定はウクライナに有害な影響がある。

 なぜ一部の欧米諸国は、対立を激化させ、過激派の行動に拍車をかけたのか。2月21日にヤヌコビッチ大統領と、独仏ポーランドの外相が調印した協定は履行されるべきだ。

 ヤヌコビッチ大統領は、非憲法的なやりかたで職を追われた。ロシア議会は、ウクライナ領内での―ウクライナに対してではない―武力行使の決定に当たって、このような情勢を熟考した。

米国 パワー大使

主権尊重を

 わが国はクリミアでの軍事介入に深く困惑している。ロシアは介入を直ちに終わらせ、ウクライナの主権と領土保全を尊重しなければならない。米国は、ロシアがウクライナとの間で歴史的な関係を持っていることを認識し、尊重する。しかしウクライナ政府と関与する代わりに、軍事的行動を選択したロシアの行動は、事態を後戻りできない地点に押しやりかねない。

 欧州安保協力機構(OSCE)あるいは国連からの国際監視団が直ちに派遣されるなら、地域で起きている事態の透明性が確保され、情勢の鎮静化につながるだろう。

英国 グラント大使

緊張を懸念

 緊張の激化およびロシア議会がクリミアでの軍事行動を承認したことを深く懸念する。これはウクライナの主権と領土保全の侵害だ。ロシアに対し、情勢の全面的な説明を求めるとともに、全当事者は自らの行動について考慮すべきであり、緊張を高めるのでなく、和らげなければならない。英国は、ウクライナの新政府を支持し、同政府が少数派を含むすべての市民の権利を尊重するよう訴える。ロシアは情勢の鎮静化のための措置を直ちにとるべきだ。

フランス アロー大使

政治解決を

 世界はウクライナに対し、西側に付くか東側に付くか選ぶよう求めることはできないが、ロシア議会がウクライナ国内への部隊派遣を認めたことは、平和に対する危険な動きだ。フランスは、情勢の政治解決をもたらすために努力するつもりだ。全当事者に自制を求め、関係国当局はすべてのコミュニティーの平和と協力を保障するよう求める。


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