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2014年2月19日(水)

きょうの潮流

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 現代社会にはびこるブラック企業。若者の心身をすりきるまで働かせ、使い捨てにする。人間の権利や尊厳さえうばう働かせ方は、いまの日本が抱える大きな問題です▼本紙で連載した「ブラック企業と就活」は大学生の就職活動の現場から実態を追いました。正社員の枠がどんどん狭まるなかで、必死に働き場所を探す若者。就職できても劣悪な労働についていけず、辞めた責任を自分にかぶせる▼そんな若者を孤立させないためには。ある大学では「社会を変えるための実践論」で労働の意味や生き方を考えさせています。外に目を開き、仲間をつくり、組合に入る。みんなの力でブラック企業を追い込んでいく。それが解決の道、と取材記者はいいます▼人間の権利をもとめる労働者のたたかいは連綿とつづいています。上演中の劇団民芸「蝋(ろう)燭(そく)の灯(ひ)、太陽の光」は、彼らの姿を描きます。時は世界大恐慌を間に挟んだ1930年前後の米南部の炭鉱町。相次ぐ落盤事故と会社の搾取に命を脅かされ、ついにストライキを決行する労働者たち▼奴隷のような生活に縛られた炭鉱夫、事故で子をなくした母親の悲哀、みんなのために己をささげる労働者の恋。若きテネシー・ウィリアムズの戯曲を、日色ともゑさんらが生き生きと熱演しています▼家々をほそぼそと照らす蝋燭の灯。社会全体の暗闇を照らしていく太陽の光。個人から集団へと目覚めていく人びと。“おれたちは人間だ!”。劇中の炭鉱夫の叫びが、いまも胸の中にひびいています。


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