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2014年2月12日(水)

きょうの潮流

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 紀元前8世紀に始まった古代オリンピックに「エケケイリア」と呼ばれる約束事がありました。古代ギリシャ語で「(剣にかけた)手を押さえる」の意。転じて「五輪停戦」を意味します▼古代オリンピックはそもそも「戦争を中止する証(あかし)として始められた」(「21世紀 オリンピック豆事典」)歴史があります。その後、都市同士の争いは続きますが、4年ごとの五輪の多くで停戦が実現しました。しかも1200年にもわたって。スポーツがいかに平和とともにあるか、史実は教えてくれます▼その精神は現代にも。この20年、五輪のある2年ごとの国連総会で「五輪停戦」が決議され、ソチ五輪前の昨年11月にも採択されました▼「スポーツはあらゆる違いを超える、対話と相互理解の象徴である」。国連で国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は訴えました▼6日には、国連の潘基文(パンギムン)事務総長がIOC総会に初めて出席し、五輪停戦を呼びかけました。「五輪は異なった国・地域の選手が互いに尊重してフェアプレーの精神で集っている。違いは乗り越えられることを世界の紛争当事者も見習うべきだ」。内戦の続くシリアや南スーダンなどの地に「停戦」はどう受けとめられているのか▼同時に思うのは、「対話と相互理解」「違いを乗り越える」努力は、紛争国だけの問題ではないことです。何かと五輪には熱心ながら、近隣国と対話すらしようとしない、どこかの国の首相にこそ、かみしめてもらいたい言葉です。


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