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2014年2月10日(月)

アフガン民間死者増

13年 2959人、過去最悪に迫る 国連調査

「女性と少年少女に最悪の年」

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 【ニューデリー=安川崇】国連アフガニスタン支援派遣団(UNAMA)は8日、同国で2013年に戦闘によって死亡した民間人が前年比で7%増えたと発表しました。死者数は12年にいったん減少していましたが、再び増加に転じました。今年末には外国戦闘部隊の撤退期限を迎えますが、治安悪化に歯止めがかからない現状をうかがわせます。


 UNAMAが首都カブールで開いた記者会見での発表によると、戦闘に関連する昨年の民間人死者は2959人。過去最悪だった11年の3133人に近い数字となりました。民間人負傷者は5656人で前年比17%増でした。

 特に女性と子どもの被害が急増。民間人女性の死者・負傷者数は36%、子どもは34%、それぞれ前年比で増加しました。

 報告書は13年を「アフガンの女性と少年少女にとって最悪の年」と表現。UNAMAの人権担当責任者は「多くの女性や子どもが家庭や通学途中などの日常生活の中で殺されている。ぞっとする現実だ」と語りました。

 報告書によると、民間人被害の大部分はタリバンなど反政府武装勢力が仕掛けた爆発物が原因ですが、外国軍・政府軍と武装勢力との地上での交戦も増加しており、この二つが被害拡大の主要因だといいます。

 全体の内訳では民間人被害の74%が反政府勢力の行動によるもので、11%が外国軍・政府軍によるもの。両者の交戦に巻き込まれたケースが10%でした。

 アフガン政府を支持しているとしてタリバンなどがイスラム指導者らを襲撃するケースは3倍に増加。選挙当局や司法当局関係者の暗殺も増えています。


 国連アフガン支援派遣団(UNAMA) アフガニスタンの復興支援・治安維持などを任務とする国連の派遣団。2002年2月の安保理決議にもとづいて設置。任期は1年でしたが、その後、毎年1年ずつ延長されています。国際的なアフガン復興支援の調整を行い、同国に展開する国際治安支援部隊(ISAF)と連携して治安の維持にあたります。


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