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2014年2月7日(金)

米軍事費、世界の4割 国際軍事年鑑

日中韓の急増に警鐘

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 英国際戦略研究所(IISS)は5日、国際軍事年鑑「ミリタリー・バランス」(2014年版)を発表し、13年の世界全体の軍事費のうち約4割を米国が占めていることを明らかにしました。領土紛争が激化している東アジアで「軍事費が急増している」ことにも警鐘を鳴らしました。

 世界全体の軍事費は約1兆5380億ドル(約156兆円)。このうち1位の米国が約6004億ドル(約60兆9400億円)で約39%に達します。これは中国を含む2位から15位までの国の軍事費合計とほぼ同額です。

 軍事費増が顕著な東アジアで、特に増額が目立つのは中国、日本、韓国。10年に比べて、合わせて13・2%増えました。日中韓3カ国だけで、アジア全体の軍事費増の5割を占めるといいます。

 年鑑は領土紛争と海洋紛争が東アジアで激化しているとして、「民族主義的な感情が高揚するとともに、争いは先鋭化している」と懸念。「日中間の緊張は相当に高まっており、危険を低めるための軍事対話の運用メカニズムが必要だろう」と促しました。

 中国の軍事費増については、台湾への対応が最も重要な目標だとするとともに、米国がアジア・太平洋地域への関与を強めていることも要因だと指摘。中国が計画通り今年中に空母を南シナ海に展開すれば、米国の国益との摩擦を引き起こすとしています。

靖国参拝は有害

 現地からの報道によると、年鑑発表の記者会見で、IISSのクリスチャン・ル・ミエール上級研究員は、昨年末の安倍晋三首相の靖国神社参拝について、「東アジアでの日本の影響力を損ない、有害だ」と批判。「中国が昨年、防空識別圏設定を明らかにしたとき、日本と韓国に同情が寄せられたが、同情は失われた」と述べました。


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