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2014年1月27日(月)

エジプト「革命」3周年

軍批判封じが顕著

各地で集会 衝突で死者49人

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 【カイロ=小泉大介】ムバラク独裁体制を倒した2011年のエジプト「革命」から3周年となった25日、同国では各地で、暫定政権や軍を支持する集会が開催されました。この日はイスラム主義組織・ムスリム同胞団に加えて、軍に批判的な青年たちもデモに取り組みましたが、いずれも治安部隊が強制排除するなど、暫定政権による軍批判封じの動きが顕著となりました。保健省によると、衝突による死者は全土で49人に達しました。


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(写真)タハリール広場で暫定政権と軍を支持する声をあげる人々=25日、カイロ(小泉大介撮影)

 昨年7月の軍によるモルシ前大統領解任・暫定政権樹立後初めてとなった今回の「革命」記念日。首都カイロでは、モルシ氏の出身母体であるムスリム同胞団でも、軍の主導でもない“第三の道”を求める青年たちがデモを行いながら「革命」の主要舞台となったタハリール広場を目指しましたが、ただちに治安部隊に阻止されました。

 「3年前、私たちはムバラク政権を倒すために広場を埋めましたが、今回は入ることさえ許されませんでした。デモ規制法を制定して逮捕を繰り返すなど、軍が主導する暫定政権はムバラク時代同様に強権的になっています」と憤ったのは弁護士の男性、ヒシャム・ラマダンさん(29)。「暫定政権を批判する声はまだ小さいですが、早晩、多くの国民が現政権の実態を理解し、新たなたたかいに立ち上がるでしょう」と続けました。

 モルシ氏の復職を求めるムスリム同胞団も25日、各地でデモに繰り出し、「軍によるクーデターは許さない」「軍の支配を倒せ」などとシュプレヒコールを上げて治安部隊と激しく衝突しました。

 一方、タハリール広場は、暫定政権やモルシ氏解任で中心的役割を果たし次期大統領選挙への立候補が取り沙汰されているシシ国防相を支持する人々で埋まりました。

 広場では、多くの集会参加者がムスリム同胞団を激しく非難。そのなかの一人、女性会社員のマナル・アリさん(28)は、「私たちの最大の願いは、混乱を終わらせ、安定を実現することです。ムスリム同胞団の暴力に立ち向かうにはシシ国防相のような強い指導者が必要です。革命を前進させると約束している彼なら、経済の回復や社会的公正も実現してくれるはずです」と語りました。


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