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2014年1月24日(金)

シリア国際会議

アサド大統領去就で応酬

焦点は直接協議へ

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 【カイロ=小泉大介】シリア内戦の終結に向けた国際会議「ジュネーブ2」が22日、スイス西部モントルーで開催されました。アサド・シリア政権と反体制派「国民連合」の双方が初めて顔を合わせる機会となりましたが、「移行政府」の樹立をめぐる対立があらためて浮き彫りとなり、合意文書などは出ないまま会議は1日で終了しました。


 今回の国際会議には、アサド政権と反体制派代表に加えて、欧米やアラブ諸国をはじめとした約40カ国の外相級が出席。主催者である国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は「シリア国民と国際社会は大変な試練に直面しているが、国際会議に(内戦当事者である)あなたがたが出席したことは希望である」と強調し、「移行政府」を樹立するための努力をアサド政権と反体制派に呼びかけました。

 これに対し「国民連合」のジャルバ議長は、「われわれはアサド政権のテロリズムと対峙(たいじ)している。戦争犯罪人であるアサド大統領が移行政府で役割を担うことはできない」と表明。米国のケリー国務長官も「アサド政権は平和的デモを武力弾圧した」と述べ、大統領退陣を求めました。

 一方、アサド政権側を代表したムアレム外相は、「民主主義はテロとのたたかいなしには実現しない」と反体制派敵視の姿勢を明確にするとともに、「世界の誰も、大統領や政権の正当性をはぎ取る権利を持っていない。それができるのはシリア人だけだ」として、アサド氏退陣を拒否しました。

 アサド政権の「後ろ盾」であるロシアのラブロフ外相は、「移行政府」樹立には今回の国際会議から排除されたイランの役割が不可欠だとの見解を示しました。

 国際会議を受け、焦点は同じスイスのジュネーブで24日に行われる予定の、アサド政権と「国民連合」の代表による直接協議に移りました。

 ブラヒミ国連・アラブ連盟合同シリア特別代表は22日の会見で、直接協議実現の見通しについて「簡単に事が進むという幻想を持つことはできない。われわれは全力を尽くすだけだ」と述べました。


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