2014年1月22日(水)
国保の都道府県再編 協議へ
社保審部会 医療費抑制狙う
社会保障審議会の医療保険部会は20日、国民健康保険(国保)制度の基盤強化に関する国と地方の協議を31日に再開し、医療費抑制と国保料値上げに直結する国保の都道府県単位の再編に向けて具体的な協議を開始することを決めました。具体的作業は非公開とし密室ですすめていく構えです。昨年、社会保障改悪の工程を明記した社会保障改革プログラム法が成立したのを受けて、社会保障切り捨ての具体化に踏み出すものです。
プログラム法では「医療保険制度の財政基盤の安定化」と称して、国保の運営について「都道府県が担う」と明記し、2015年の通常国会に法案を提出することを位置付けました。
現在、国保は市区町村単位で運営されており、他方、病床数などの医療計画は都道府県が策定しています。国保の運営についても都道府県単位に担当させることによって医療費削減に駆り立てるのがねらいです。
国保の運営を都道府県に移すことは、市区町村による税金投入を抑えるなど国保料の上昇を招くことは必至です。
同協議会は今後、事務レベルのワーキンググループを10回程度開き、7月をめどに中間的なとりまとめを行う予定です。しかしワーキンググループの議事や資料は一切、公開しないことを決めました。