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2014年1月11日(土)

きょうの潮流

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 年賀状でしばらく会えなかった友人や知人たちの近況を知るのは、楽しいものです。赤ちゃんが生まれた友人もいて、かわいい写真を年賀状に載せてくれていました▼ただ子育てをめぐって日本社会には、冷たい風も吹いています。「産後クライシス」という言葉があるそうです。出産後に夫婦の愛情が急に冷え込んでしまう現代の現象のこと。NHKの番組で名づけられ、同名の本も出版されています▼それによると、妊娠期に配偶者を愛していると実感する女性は7割程度。それが、その後を追跡した調査によると、2歳児期に34%に低下するとも。なぜなのか▼女性は、出産で身体的ダメージを受けている上に、育児や仕事復帰への不安に襲われます。それなのに、男性側の家事・育児への参加度は低い。これが原因だといいます。その時間は英米仏の半分以下。ドイツの約3分の1です。男性である筆者も人ごとと思えません▼問題の背景として指摘されるのは日本の長時間労働です。妻が出産した直後の男性を対象にした調査では、1日11時間以上が3割超。東アジア5都市の調査で父親の帰宅時間で最も多いのは、ソウルで午後8時台、北京で午後6時台なのに、東京は午後11時台です。これでは、育児どころか家族と過ごす時間すらありません▼本来なら、赤ちゃんの誕生はみんなで喜びあう幸せの象徴。それが逆に家族の間にひびが入るきっかけになってしまう日本社会。その異常をただす一歩を踏み出す年にもしたいものです。


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