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2013年12月26日(木)

南スーダン 衝突5州に

死者、数千人にも

集団埋葬地各地で発見

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 南スーダンの首都ジュバで15日に始まった軍事衝突はキール大統領のディンカ人、マシャール前副大統領のヌエル人の民族間衝突の様相を強めています。衝突は24日までに全国10州中5州に拡大。政府軍と反乱部隊の衝突だけでなく、民兵、武装した若者などによる対立民族への攻撃も発生。国連人権当局は集団埋葬地の存在を確認しており、国連南スーダン派遣団(UNMISS)は、死者数が数千人に達するとしています。(夏目雅至)


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 キール大統領は24日、反乱軍が支配下に置いていたジョングレイ州の州都ボルを奪還したと発表しました。しかし、ボルでは25日、UNMISSの駐留地の近くで戦闘が発生、迫撃砲弾が着弾したといいます。北部の産油地ユニティ州の州都ベンティウは反乱軍の制圧下にあり、大統領側が奪還を目指しています。

 集団埋葬地の存在は、ピレイ国連人権高等弁務官が24日の声明で明らかにしたもの。所在地は反乱軍制圧下のベンティウで、政府軍のディンカ人兵士75人の遺体が発見されました。ジュバにも2カ所の集団埋葬地があるとの情報があります。

 ピレイ氏は「ディンカ人、ヌエル人双方の背景を持つ市民の間で不安が高まっている」と指摘。「過去数日間で、大量不法殺害、民族を理由にした個人への攻撃、無差別の連行が報告されている」と警告し、双方の指導者に民間人保護と民族間暴力の扇動を自制するよう求めました。

 一方、国連人道問題調整事務所(OCHA)は23日までに国内避難民数が8万1000人に達したと報告。実数はさらに多いとみています。このうち4万5000人が各地のUNMISS施設に保護されています。

 一方、両派の交渉に向けた動きは進展していません。マシャール前副大統領は交渉の前提として、逮捕された自派の政治指導者11人の全員釈放を要求。キール大統領はこれを拒否しています。


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