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2013年11月25日(月)

徳洲会マネーもらった猪瀬都知事

なぜ、記載しなかった 収支報告を調べてみると…

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 東京都の猪瀬直樹知事は、医療法人「徳洲会」グループからの5000万円の資金提供について、「個人の借金だ」として、選挙費用としての借り入れではないことを強調しています。しかし、猪瀬氏の関係政治団体の政治資金収支報告書や選挙運動収支報告書を調べてみると―。


 猪瀬氏が、石原慎太郎都知事(当時、現「日本維新の会」共同代表)から後継指名されたのは、昨年10月25日のことでした。約2週間後の11月6日に猪瀬氏は、石原前知事の有力後援者だった徳洲会グループの徳田虎雄前理事長に、都知事選(12月16日投票)に立候補する意向を伝え、後日、虎雄氏の次男、徳田毅衆院議員(自民党を離党)から議員会館で5000万円を受け取っています。

資金面でも継承

 猪瀬氏の資金管理団体「猪瀬直樹の会」の2012年の政治資金収支報告書によると、猪瀬氏が、正式に立候補を表明した11月21日から同会は活動を開始。自民党・菅原一秀衆院議員、パチスロメーカー大手の持ち株会社「セガサミーホールディングス」の里見治会長らの個人から計約374万円、東京都医師政治連盟などの政治団体から1807万円の献金を受け取っています。

 ここで特徴的なのは、政治団体の献金総額の約95%、1723万円が、石原前知事の資金管理団体「石原慎太郎の会」に11年に献金した10団体からのもので、資金面でも支持基盤を継承したことがわかります。徳洲会への資金要請もこの流れだったことが浮かび上がります。

選挙直前なのに

 しかし、同時期に受け取ったカネであるにもかかわらず、徳洲会関連の記載はありません。

 一方、「猪瀬直樹の会」と同一住所で会計責任者・事務担当者も同一人物が務める関連政治団体「東京を輝く都市にする会」の収支報告書によると、収入の全額700万円が猪瀬氏からの「借入金」と、ちゃんと記載されています。

 猪瀬氏が釈明するとおり、徳洲会マネーが選挙費用としての借入金でないのなら、なぜ、「猪瀬直樹の会」の報告書に「借入金」の記載をしなかったのでしょうか。

 また、猪瀬氏の選挙運動費用収支報告書によると、収入は猪瀬氏自身からの3000万円と、「東京を輝く都市にする会」からの50万円の計3050万円しかありません。

 同報告書は、選挙後、東京都選管に提出しなければならないもので、借入金も記載する必要がありますが、徳洲会関連の記載はありません。

 両報告書に記載がないということは、政治資金規正法や公職選挙法に抵触する可能性があります。

 猪瀬氏の自己資金3000万円に徳洲会マネーは含まれていないのか―。猪瀬氏には、納得のいく説明をする責任があります。

図:猪瀬都知事をめぐるカネの流れ

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