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2013年11月23日(土)

来年の優先課題 第2位

格差拡大 地球規模

米国の実態に注目 「安全脅かしている」

世界経済フォーラム

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 【ワシントン=島田峰隆】世界経済フォーラム(WEF)は21日までに、報告書「2014年版地球規模の課題の見通し」を発表しました。新興国や先進国などさまざまな国で所得格差が広がり、社会の安定を揺るがす脅威になっていると分析しています。

 報告書は世界各地の約1600人の専門家の意見をもとにまとめたもので、来年の課題トップ10を列挙。「所得格差の拡大」は「中東・北アフリカでの緊張の高まり」に次いで2番目の優先課題となっています。

 報告書は「富の格差の拡大は各国の社会的安定に影響し、地球的規模で安全を脅かしている」「所得の不平等による影響は中国やインドといった巨大な新興国から西側の先進国まで主要な国々で見られる」と述べました。

 特に注目しているのが米国の格差拡大です。最も裕福な世帯5分の1が富全体の51%を所有する一方、最も貧しい世帯5分の1は3%しか所有していないと指摘。貧困層は▽学費が払えず教育が受けられない▽質の悪い食事しかできず病気にかかりやすい―などの被害を受けており、「不平等の拡大は北米が直面する最も重要な課題だ」と強調しました。

 報告書が紹介した世論調査結果によると「自国の経済制度が富裕層に恩恵を与えるものになっている」と考える人は北米で60%、欧州で78%に上っています。財政危機を理由に緊縮政策が押し付けられた国々ではさらに高く、ギリシャは95%、スペインは89%、イタリアは86%となっています。


 世界経済フォーラム(WEF) スイスのジュネーブに本部を置く非営利財団で1971年設立。毎年同国のダボスで年次総会(ダボス会議)を開催しています。同会議には、選ばれた知識人や多国籍企業経営者、政治指導者が招かれます。


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