2013年11月13日(水)
1316避難所に39万人
台風被害、救援難航
フィリピン
【ハノイ=松本眞志】台風30号で壊滅的打撃を受けたフィリピン中部のレイテ、東サマールなどの州は、11日現在も、電気が通らず、通信回線が途絶えた状態が続いています。
フィリピン社会福祉省が11日に発表した集計によると、被災者は推定980万人。約66万人が避難し、うち約39万人が1316カ所の避難所に身を寄せているといいます。ロイター通信は、約1万人の死亡が伝えられるレイテ州の州都タクロバン市の被害の主な要因が、高波によるものだと報じました。
現地の国連は、食料支援を必要とする人が250万人に上ると報告。レイテ州では人道支援活動が続いていますが、フィリピン赤十字の車列が同州タナウアンで襲われるなど治安の悪化も深刻です。同じ中部の西ネグロス州カディス市では、家屋約5000軒が倒壊したとされます。
台風30号はベトナムにも被害を与え、14人が死亡し、4人が行方不明、81人が負傷しました。現地紙トゥオイチェは、中部のクアンナム、クアンガイ、ハティン、クアンビン、トゥアンティエンフエの各省に被害が集中したと報じています。
台風はベトナムの北方から中国南部の広西チワン族自治区に進み、中国でも死者が出たといいます。