「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2013年11月12日(火)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 若田光一さんが国際宇宙ステーションで半年間の滞在生活を始めました。高度400キロメートル付近の宇宙で、メダカを使った実験や最接近する彗星(すいせい)観察などをする予定です▼宇宙工学の専門家、的川泰宣(やすのり)さんが、宇宙へのヒトの憧れは二つの道をたどったと書いています(『思惟(しい)する天文学』)。二つとは、宇宙の本当の姿への「知的好奇心」と、宇宙へ行ってみたいという「冒険の心」。的川さんは「宇宙開発の未来は、いかに多くの人たちに、その“心”を持ち続けてもらえるかにかかっています」と述べています▼今も印象深いのは、小惑星探査機「はやぶさ」の地球帰還です。帰還に至るドラマはいくつもの映画になりました。どれほどの人が、「知的好奇心」と「冒険の心」を体現した「はやぶさ」の偉業に心震わせたことか▼宇宙開発の行方にも暗雲をもたらすのが秘密保護法案です。法案の元を検討した有識者会議の報告書には、人工衛星の研究開発や兵器に転用可能なロケット技術の研究開発なども「法制の適用対象に含めることが適当」とあります▼審議入りした法案にこれらの事例があるわけではありません。しかし、政府が「秘密の範囲」を勝手に決める法案ですから、先ほどの例にとどまらず、いくらでも宇宙開発にかかわる「秘密」は広がります。法案がねらう「海外で戦争する国」づくりのためにです▼的川さんは宇宙の視野から浮かび上がるテーマの一つに「軍事利用」を挙げ、「私たちの生存を危うくするもの」と指摘します。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって