「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2013年10月29日(火)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 いきなり下品な話で申し訳ありません。「げっぷ」の話題です。南米アルゼンチンの全国農牧研究院が牛の「げっぷ」=消化ガスからメタンガスを取り出し、燃料にする技術開発に取り組んでいます▼アルゼンチン国民の牛肉好きは半端ではありません。1人当たりの消費量は年間約60キロ、日本人の10倍です。飼育されている肉牛は5000万頭を超え、人口をはるかに上回ります▼実は、牛の消化ガスは、この国が排出する温室効果ガスの3割。メタンガスの温室効果は二酸化炭素の23倍といわれます。今回の研究は、やっかいな温室効果ガスを減らすのではなく利用しようという“逆転の発想”から始まりました▼研究チームは牛の消化ガスからメタンガスを分離、濃縮する装置を開発しました。牛1頭が排出するメタンガスは1日約300リットル。研究チームのリカルド・バウロ氏は、これだけの量があれば、冷凍庫を1日稼働させるエネルギーを得られると語ります▼実用化には時間がかかりそうですが、将来は自動車の燃料にすることも可能だといいます。地球温暖化を引き起こす化石燃料にも、原発にも頼らない、再生可能エネルギーの開発は世界各地で進められています▼日本政府はどうでしょう。原発再稼働・輸出にばかり熱心で、自然エネルギー開発はおざなり。世界の流れに逆行するこんな政府の姿勢が、もし日本の牛たちの耳に入ったとしたら…。彼らの口から出てくるのはげっぷどころか、ため息ばかりかもしれません。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって