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2013年10月29日(火)

秘密保護法案 研究者271氏「反対」

憲法・メディア法、刑事法

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(写真)秘密保護法制定に反対する研究者の記者会見=28日、衆院第2議員会

 国民の目・耳・口をふさぐ秘密保護法案に反対―。憲法・メディア法研究者と刑事法研究者が28日、国会内の記者会見で声明を明らかにし、秘密保護法案反対を訴えました。憲法・メディア法研究者による声明には142氏、刑事法研究者の声明は129氏、合わせて271氏が賛同(28日現在)しています。

 呼びかけ人の田島泰彦上智大学教授(憲法・メディア法)は、「メディアや市民の情報発信・抗議などで世論も変化してきたが事態はかなり緊迫している」と危機感を表明。「(秘密保護法案が通れば)極端な秘密主義国家、情報独裁国家になってしまう。秘密を官僚が独占するだけでなく、国民が知らなければならない情報を官僚が決め、差しさわりがあれば国民を処罰する仕組みだ。形の上での民主主義も崩される」と訴えました。

 会見で「秘密保護法案は『軍事立法』だ」と述べたのは村井敏邦一橋大学名誉教授(日本刑法学会元理事長)。刑事法研究者による声明の呼びかけ人代表として、「国家安全保障会議設置法案とあわせて審議されるところに(軍事立法としての)意図は明確だ。戦前の軍機保護法と性格を一にしている。そもそもこういう法律を作っていいのか」と述べました。

 山内敏弘一橋大学名誉教授(憲法学)は、「この法案で市民生活が警察の取り締まり対象になれば、市民生活の自由とダイレクト(直接的)に抵触する。マスメディアの手足をもぎとるような法案であり、この法案が通れば、『集団的自衛権の行使』という既成事実がつくられてしまう。戦前の大本営発表と同じ事態になる」と批判しました。

 新倉修青山学院大学教授(刑事法)は、「(盗聴で)アメリカが情報を集めて世界を操作していることが明らかになっているときに、アメリカと歩調を合わせて情報を秘匿して国民を操って、何から安全を守るのかわからない社会をつくろうとしている」と述べました。


秘密保護法案反対

声明の呼びかけ人

 28日に秘密保護法案反対声明を明らかにした「呼びかけ人」はそれぞれ次の各氏です。
 【憲法・メディア法】
 愛敬浩二(名古屋大学教授)、青井未帆(学習院大学法務研究科教授)、石村善治(福岡大学名誉教授)、市川正人(立命館大学教授)、今関源成(早稲田大学法学学術院教授)、上田勝美(龍谷大学名誉教授)、★右崎正博(獨協大学教授)、浦田賢治(早稲田大学名誉教授)、浦田一郎(明治大学法学部教授)、浦部法穂(神戸大学名誉教授)、奥平康弘(憲法研究者)、小沢隆一(東京慈恵会医科大学教授)、阪口正二郎(一橋大学大学院法学研究科教授)、★清水雅彦(日本体育大学准教授)、杉原泰雄(一橋大学名誉教授)、★田島泰彦(上智大学教授)、服部孝章(立教大学教授)、水島朝穂(早稲田大学教授)、本秀紀(名古屋大学教授)、森英樹(名古屋大学名誉教授)、★山内敏弘(一橋大学名誉教授)、吉田栄司(関西大学法学部教授)、渡辺治(一橋大学名誉教授)、和田進(神戸大学名誉教授)
=★印は世話人=
 【刑事法】
 村井敏邦(代表、一橋大学名誉教授、弁護士、日本刑法学会元理事長)、斉藤豊治(代表、甲南大学名誉教授、弁護士)、浅田和茂(立命館大学教授)、安達光治(立命館大学教授)、海渡雄一(弁護士、日本弁護士連合会前事務総長)、川崎英明(関西学院大学教授)、葛野尋之(一橋大学教授)、斎藤司(龍谷大学准教授)、佐々木光明(神戸学院大学教授)、白取祐司(北海道大学教授)、新屋達之、(大宮法科大学院教授)、武内謙治(九州大学准教授)、土井政和(九州大学教授)、豊崎七絵(九州大学准教授)、中川孝博(國學院大學教授)、新倉修(青山学院大学教授)、渕野貴生(立命館大学教授)、本庄武(一橋大学准教授)、前田朗(東京造形大学教授)、松宮孝明(立命館大学教授)、三島聡(大阪市立大学教授)、水谷規男(大阪大学教授)、守屋克彦(弁護士、元東北学院大学教授)


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