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2013年10月23日(水)

ポト派幹部終身刑求刑

特別法廷 70年代後半に大虐殺

カンボジア

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 【ハノイ=松本眞志】カンボジアのポル・ポト政権下で起きた大虐殺などの犯罪を裁く特別法廷で21日、「人道に対する罪」「戦争犯罪」などに問われているヌオン・チア元人民代表議会議長(87)とキュー・サムファン元国家幹部会議長(82)の両被告に対し、検察側は終身刑を求刑しました。チア被告はポト派幹部でポル・ポトに次ぐ序列第2位、サムファン被告は同5位だったとされます。

 16日に開始された今回の裁判では、検察側が、論告で両被告が「現代史上初めて奴隷国家を創設した」とし、「国民を残酷に非人間的に扱い、権力のために殺人を続けた」「カンボジアを暗黒とテロル(恐怖政治)に陥れた」と主張。終身刑という求刑について、「いかなる減刑もありえない」としています。

 カンボジアでは、1975年にポル・ポト派が政権を奪取後、79年までの間に私有財産の廃止、都市住民の農村への強制移住、強制労働、飢餓などで約200万人が死亡したとされます。両被告はこれまで、大量虐殺への関与を否定し、「無罪」を主張しています。

 両被告の裁判は審理迅速化のため罪状ごとに分離して行うことになっており、最初の罪状審理となる今回の裁判は首都プノンペンからの市民の強制移住などに限定して審理が進められました。今月末までに結審し、判決は来年前半に言い渡される見通しです。


 ▲カンボジア特別法廷 ポル・ポト政権(1975〜79年)による虐殺等の重大な犯罪を裁くために、国連が支援するカンボジア国内法廷として2006年に運営を開始。二審制。最高刑は終身刑。第1裁判のカン・ケ・イウ元収容所長は終身刑が確定。第2裁判の被告4人のうちイエン・サリ元外相は死亡、イエン・チリト元社会問題相は認知症で釈放。ヌオン・チアとキュー・サムファンの公判が進行中。


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