「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2013年10月22日(火)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 避難していた伊豆大島の住民に、ほっとひと息の表情が浮かびました。勧告が解かれ、家路についた人びと。「ゆっくり休みたい」との言葉に、すごした恐怖と不安のときを思います▼行方不明者の捜索も再開され、倒木や土砂を取り除く作業がつづいています。一刻も早い命の救出を願わずにはいられません。安息もつかの間、週半ばから再び台風が近づき風雨が強まるおそれがあります▼火山島の伊豆大島は過去何度も噴火に見舞われてきました。1986年に三原山が噴火した際には、全島民がほぼ1カ月にわたって離島。ふるい住民は「ふだんから災害に備える意識はもっていた」と話しています▼ところが、今回の台風による災害では多くの犠牲者を出しました。なぜ防ぐことができなかったのか。大規模な土砂崩れが起きた大島町では、観測史上最大の大雨が降り、まるで津波に襲われたようだったといいます。それが軟弱な火山灰層を崩落させた可能性が高い▼すでに、いくつかの教訓がみえています。気象庁が「特別警報」を出さなかったこと、気象を観測する測候所が無人化されていたこと―。役場も対応に甘さがあったと認めています。迫る危機を住民に伝えられませんでした▼住民は深夜の豪雨におびえや戸惑いながら、どうしたらいいのか、迷っていたのではないか。次の台風に緊張や警戒が解けないなか、教訓はすぐに生かさなければなりません。なによりも、いま地球上で荒れ狂う自然を自覚しながら行動するときです。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって