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2013年10月1日(火)

きょうの潮流

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 中南米の刑務所は話題の宝庫です。受刑者女性による「美人コンテスト」開催(コロンビア)、受刑者たちが体操の参加人数を競ってギネス記録に挑戦(ペルー)など、「笑い話」のようなエピソードにあふれています▼チリでも先月、規律が緩やかな上に、1日2時間、コーチ付きでテニスが楽しめる刑務所があることが明らかになりました。しかし、国民は笑って済ませるわけにはいきませんでした▼まるで「五つ星ホテル」のように豪華な「五つ星刑務所」に収容されていたのが、ピノチェト軍事政権(1973〜90年)下で国民を拷問・殺害し、有罪判決を受けた軍幹部たちだったからです▼9月11日はピノチェト将軍が引き起こした軍事クーデターでアジェンデ人民連合政権が打倒された日から40年目。その前日に報じられたインタビューに登場した元秘密警察幹部が豪華刑務所の「快適さ」を得々と語ったことが、国民の怒りに火をつけました▼ピニェラ大統領も抗議の声を無視できず、この刑務所の閉鎖を命じました。大統領は、ピノチェトを英雄のようにたたえる右派政党の出身ですが、党内の反発も覚悟しての“勇気”ある決定でした。人権侵害の真相究明のためには軍が持つ資料を公開すべきだとも主張しています▼チリの大統領は経済政策では安倍首相と同じ新自由主義の礼賛者ですが、過去の誤りを認める“勇気”は注目に値します。安倍首相には、過去の侵略戦争を正面から見つめ、反省する“勇気”はないようですが。


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