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2013年9月26日(木)

国連総会一般討論始まる

シリア外交解決 各国強調

ブラジル大統領 苦しみ増やす一方的介入

強制措置伴う決議求める アメリカ大統領

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 【ニューヨーク=洞口昇幸】第68回国連総会は24日、各国首脳級が演説する一般討論を開始しました。シリアの内戦・化学兵器問題をめぐり初日の討論では、外交努力の強化も主張しながら軍事力行使の選択肢も放棄しないとする米国と、国連憲章に沿った多国間外交・政治的解決を強調する多くの国々の姿勢の違いが浮き彫りになりました。


 ブラジルのルセフ大統領は、長期化し拡大するシリア内戦について「対話と理解、交渉が唯一の解決方法だ」と強調。国連安保理の承認なしの一方的介入は国際法違反であり、地域の政情不安を悪化させ、人々の苦しみを増加させるだけで「いかなる場合も認められない」と述べました。

 同氏は20世紀の歴史が示したのは、多国間主義の放棄が戦争の前兆であり、多国間主義の促進が利益をもたらすことだとして「多国間制度の維持・再活性化のための広い意思の結集」を訴えました。

 他の諸国首脳からも、「(シリア問題の)政治的解決のため、安保理常任理事国が違いを乗り越えて共通の立場を見つけることを訴える」(スイス)「世界の紛争の解決には国連憲章に基づいた多国間の取り組みが広がらなければならない。平和を守ることは集団の責任であって、一国あるいは一部の国々の責任では決してない」(モザンビーク)などの声があがりました。

 オバマ米大統領は、シリアの化学兵器の国際管理・廃棄に向けた米ロ合意が、シリア問題解決のための外交努力を活性化させると指摘。その一方で、中東・北アフリカ地域のテロや大量破壊兵器問題で「米国の核心的利益を守るため軍事を含む全ての力を使う準備がある」と強調しました。国連安保理がシリアへの強制措置を伴う決議を採択しなければならないとも述べました。

 潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は討論の冒頭発言で、シリア問題の「軍事的勝利は幻想で、唯一の答えは政治的解決だ」と述べ、加盟国が国連憲章に沿った国連のシステムを逸脱せず責任を順守することを呼びかけました。


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