「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2013年9月24日(火)

憲法投票11月末に

改正委見通し 同胞団はデモ継続

エジプト

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 【カイロ=小泉大介】エジプトの憲法改正委員会報道官は22日の会見で、同委員会で現在起草中の憲法改正案の是非を問う国民投票が11月末に実施されるとの見通しを示しました。ただ、軍によるモルシ前大統領解任(7月3日)に抗議するイスラム主義組織・ムスリム同胞団は現在もデモを継続しており、今後の政治プロセスは波乱含みとなる可能性もあります。

 憲法改正委員会はマンスール暫定大統領に任命された各界代表50人で構成され、モルシ政権下の昨年12月に制定されたイスラム色の強い憲法の改正案を起草することが任務です。法律専門家ら10人が起草した改正原案をもとに今月8日に審議を開始し、11月上旬には最終草案をまとめる予定です。

 憲法改正委の委員長を務めるムーサ前アラブ連盟事務局長は憲法改正の最大の眼目は「政治と宗教とを混同させないこと」だと表明しています。市民的自由の実現や大統領権限の制限、人民議会(国会)の選挙制度整備などが主要なテーマとなっているもよう。改正委報道官は22日の会見で、かなり大幅な改正になるとの見通しを示しました。

 モルシ前大統領の出身母体であるムスリム同胞団は暫定政権を厳しく批判し、憲法改正委には参加していません。大学の新年度開始となった22日には、全国各地の大学やその周辺などでデモを実施し、「軍の支配を倒せ」などのシュプレヒコールを上げました。

 首都のカイロ大学では、同胞団メンバーの学生がストを呼びかけましたが一般学生が抗議し、授業が開始されました。男子学生のラギブさん(20)は「われわれはクーデターを認めない。学生はモルシ前大統領が復職するまでストをすべきだ」と表明。女子学生のナフラさん(19)は「同胞団は大学を混乱させようとしているだけ。政治プロセスを前進させて、自由な市民社会を実現させたい」と語りました。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって