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2013年9月20日(金)

きょうの潮流

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 闇夜を明るく照らす満月。しばし中秋の名月を、うっとりと眺めました。すっかり涼しくなった都会の夜。目をこらせば、いくつもの星がまたたきます▼最近のニュースが頭にあったからでしょうか。夜空を見上げていると、かなたの宇宙に思いがめぐります。次世代ロケット・イプシロンの打ち上げ成功、無人探査機ボイジャー1号の太陽系脱出…。人工物が太陽系を抜け出て未知の空間に達する時代になりました▼ボイジャーには、55の言語とともに、世界各地の音楽がレコードにして収められています。いつか出合うかもしれない地球外の仲間に送ったメッセージ。宇宙文明の扉を開けることはわれわれの存在を知ることにもつながるでしょう▼科学の発展は、宇宙を近づけたり、遠ざけたりしてきました。この間の、ニュートリノや物質に質量を与えるヒッグス粒子の発見は、いまも膨張している宇宙の謎にせまる重要な手がかりになりました▼とはいえ、星や銀河、わたしたちの体をつくる物質を全部あわせても宇宙全体では5%ほど。ほとんどが、正体不明の暗黒物質や暗黒エネルギーで占められています。その解明は、今後の人類に託された大きな宿題です▼壮大な時間と歴史を積み重ねてきた宇宙。それを考えるとき、自分の生き方にも思いが至ります。国立天文台名誉教授の海部宣男(かいふのりお)さんは、宇宙膨張の最先端はどこかの問いに「ここ、私自身だ」と答えています(『思惟(しい)する天文学』)。いまを生きている、この瞬間がいとおしいと。


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