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2013年9月17日(火)

シリア化学兵器 米ロ合意に反響

政治解決の動き促進

アラブ連盟など歓迎

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 【カイロ=小泉大介】アラブ連盟(パレスチナを含む22カ国が加盟)のアラビ事務局長は15日の声明で、シリアの化学兵器廃棄に向けた枠組みに関する米国とロシアの合意(14日)を歓迎するとともに、シリア内戦の政治解決の必要性を強調しました。

 アラビ事務局長は米ロ合意について「シリア危機の政治解決に向けた動きを促進させる」ものであり、「(政治解決のための)第2回ジュネーブ国際会議開催に向け最良の条件を提供することに貢献するものだ」と強調。シリア政権と反体制派双方に対し、合意を履行するために包括的な停戦を実現するよう訴えました。

 米などが計画していたシリア軍事攻撃に反対していたエジプトのファハミ外相も15日の声明で「米ロ合意ができるだけ早いジュネーブ2の開催に結実することを希望する」と述べるとともに、合意が中東全域から核兵器や大量破壊兵器を一掃するための条約締結に向けた貢献となることへの期待も表明しました。

 またシリアのアサド政権と同盟関係にあるイランの学生通信が15日に伝えたところによると、同国のラリジャニ国会議長は米ロ合意について、「われわれは米国の政治家が合理性を持っていることを期待していたが、今回の合意はこの合理性を示すものだ」と評価しました。


政府軍の空爆禁止も要求

反体制派

 【カイロ=小泉大介】シリアの反体制派統一組織「国民連合」は15日、前日に米国とロシアがシリア政権保有の化学兵器を廃棄させる枠組みで合意したことを受けて声明を発表し、政府軍による市街地での空爆も禁止する措置を取るよう国際社会に求めました。

 「国民連合」は声明で、「われわれは1400人の民間人の命を奪った化学兵器使用の禁止を主張してきたが、禁止は市街地に対する空爆に拡大されるべきだ」と主張するとともに、反体制派への軍事援助強化を支援各国に求めました。

 さらに、シリア政府の化学兵器禁止条約加盟については「これがひきつづくシリア人殺害の免罪符となってはならない」と強調しました。

 一方、反体制派武装組織「自由シリア軍」のイドリス司令官は米ロ合意について、「政府軍によるシリア人虐殺の実態を無視するものであり、われわれはこのイニシアチブを一切受け入れない」「わが軍はアサド政権を打倒するまでたたかいつづける」(14日)などとする声明を出しました。


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