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2013年9月15日(日)

きょうの潮流

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 今年の1月に101歳で亡くなった詩人の柴田トヨさんは、90歳を過ぎてから詩作を始めました。ベストセラーになった白寿の初詩集『くじけないで』につづく第二詩集『百歳』のなかに、こんな詩があります▼「歳をとると やさしさが ほしくなるの それが栄養になって 元気になる でもね 偽(いつわ)りのやさしさを 食べた時は 吐(は)いてしまった 真実のやさしさ 手料理を いただかせてください」(「やさしさ」)▼厚労省は、15日の時点で100歳以上の高齢者が5万4千人をこえ、過去最多を更新したと発表しました。半世紀前は150人ほどだったのが、98年に1万人、昨年は5万人を突破。近年は1年に3千〜4千人のペースで増えているそうです▼寿命が延び、人間の可能性がひろがることは喜ばしい。年齢を重ねても、明るく元気に生きる姿は、あとにつづく者の励みにもなります。しかしそれも、日々の生活に希望や安心があってこそでしょう▼敬老の日を前に、今年も高齢者大会が開かれました。安倍政権がねらう改憲や消費税増税に反対し、穏やかに暮らせる社会をもとめて。漂流する高齢者や孤立死が相次ぐなか、人とのきずなや社会とのつながりが絶たれた「ひとりぼっち」をなくそう、と呼びかけました▼被災地でも、多くのお年寄りが、つらく苦しい日々のなかで、近所や周りの励ましが生きる支えになったと口にしていました。ほんとうのやさしさとは、安心とは―。人間に冷たい政治に突きつけられている問いです。


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