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2013年9月7日(土)

きょうの潮流

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 アニメーションで日本映画史に一時代を築き、巨大な足跡を残した宮崎駿(はやお)監督。国内外からマスメディアがつめかけた引退会見で、「今回は本気です」と制作現場から退く決意を語りました▼詩情豊かな美しいアニメに引き込まれながら、人間の生き方を考えさせられた作品の数々。「子どもたちにこの世は生きるに値するんだということを伝えるのが、自分たちの仕事の根幹になければと思ってつくってきた」▼原作、脚本、監督と本格的にとりくんだ1984年公開の「風の谷のナウシカ」から、08年の「崖の上のポニョ」まで。ファンタジーの世界のなかで、自然との共生や、未知の体験を通して子どもが成長していく姿を描きました▼引退映画となった「風立ちぬ」はこれまでの作品と趣はちがいます。初めて実在の人物をモデルに仕立て、戦闘機ゼロ戦を設計した堀越二郎を主人公に。物議をかもしましたが、本人は「日本の軍国主義が破滅に向かっていく時代をモチーフにしている」▼「しんぶん赤旗」日曜版でも反戦への思いから憲法について語っています。「憲法9条は守るべき。平和憲法があったから、自衛隊はイラクで一発も撃たずに帰って来られた。平和憲法の理想主義が守ってくれている」▼72歳の宮崎監督は、今を、風が吹き始めた時代の入り口と表現します。消費文明から新しい価値観をめざす次の世代に期待を寄せています。子どもたちに夢と希望をあたえ続けたアニメの世界を継承してくれることを願いながら。


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