「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2013年8月28日(水)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 その日、行進場所にきたマーティン・ルーサー・キング牧師は息がとまるほど驚きました。目の前にあふれる人の群れ。黒人と白人が入り交じり、首都の中心部へと歩いていきます▼人種差別の撤廃をもとめ、「勝利をわれらに」を合唱しながら進む25万をこえる群衆。米国の公民権運動の歴史のなかで画期となった、1963年8月28日のワシントン大行進です。この年は、奴隷解放宣言が発布されてから百周年でした▼リンカーン記念堂に立ったキング牧師は、世界中に向けて「私には夢がある」と呼びかけます。「それは、私の小さな4人の子どもたちが、いつの日か肌の色によってではなく、内なる人格によって評価される国に住むようになるだろうと」▼師はのちに、大行進についてこう語ります。「この国の全歴史において、自由と正義への最高に意義深い感動的な示威行動であったことには疑いの余地はない」▼それから半世紀。差別への意識は少しずつ変わっていますが、なくなったとはいえません。最近の米世論調査によると、米国はキング牧師の夢をかなえたと答えた黒人は、わずか5人に1人。経済的な格差は依然大きく、黒人の失業率はつねに白人の2倍です▼人種差別は今も人類の課題です。「私たちがすべての町や村、すべての州や都市から、自由の鐘を鳴り響かせるとき、待ちに待った日の到来を早めることができるのです」。自由で平等な人間社会の実現を夢見たキング牧師。たたかいは現在に引き継がれています。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって