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2013年8月22日(木)

同胞団の最高指導者逮捕

エジプト 混乱に拍車

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 【カイロ=小泉大介】エジプト治安当局は20日、モルシ前大統領の復職を求めるイスラム主義組織・ムスリム同胞団の最高指導者であるバディア団長を逮捕しました。しかし、これを受けて同胞団は今後もモルシ氏を解任した軍や暫定政権と対決する姿勢を鮮明にするなど、衝突と混乱が収束に向かうかは予断を許さぬ状況となっています。


 ムスリム同胞団は20日の声明で、バディア氏逮捕について、「容疑はすべてでっちあげられたものだ」「われわれが正義を求める権利を放棄することはなく、軍のクーデターに対するたたかいが終わることはない」と強調しました。

 一方、モルシ大統領辞任を求める署名活動に取り組んできた青年組織「反抗」は同日の声明で、「バディア氏逮捕は、革命の道を前進し、テロとのたたかいをすすめるうえで重要な一歩となった」と評価する立場を表明しました。

 バディア氏は7月5日以降、行方をくらましていましたが、同胞団の座り込みが強制排除(14日)された現場である首都カイロ郊外のモスクに近いアパートに潜伏していたところを治安当局に突き止められました。逮捕容疑は反モルシ派のデモ隊にたいする暴力を扇動したというもので、15日間の拘束となり、公判も近く開始される見込みです。

 治安当局はすでにバディア氏のほかにもシャーテル副団長や同胞団傘下「自由公正党」のカタトニ党首らを同じく暴力扇動の容疑で逮捕。座り込み強制排除後はこれまでに1000人以上の同胞団員を逮捕するなど抑え込みを一気に強めています。

 組織の弱体化が避けられない同胞団ですが、バディア氏逮捕を受け、最高幹部の1人で強硬派として知られるエザット氏を暫定団長に任命したもようです。


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