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2013年8月6日(火)

中南米サンパウロ・フォーラム

地域の変革に寄与
左派政党の責任自覚

前・現大統領が発言

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 ブラジルのサンパウロで4日まで開かれていた中南米の左派政党や進歩勢力で構成するサンパウロ・フォーラム。1990年に発足し、中南米の特殊性にもとづく代案と変革を探求するうえで大きな役割を果たしてきました。今回の会議にはブラジルのルラ前大統領とボリビアのモラレス大統領も出席しました。(サンパウロ=松島良尚 写真も)


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(写真)サンパウロ・フォーラムで閉会演説をするモラレス大統領

 会議の中心テーマの一つは地域統合の推進。今回は、地域統合の基盤となる機構づくりに大きな役割を果たしたベネズエラのチャベス前大統領の死去後、初めての会議です。

 ブラジルのルセフ大統領は開会式に寄せたビデオメッセージで、サンパウロ・フォーラムを「壮大な政治的実験室」と指摘し、この地域の変革に大きく寄与してきたと述べました。

 さらに、その変革が「自由で民主的な選挙と広範な国民参加のもとで築かれてきた」ことを強調。革新政権が地域統合の推進者となり、貧困と格差の削減に貢献してきたことをふりかえりました。

 フォーラムの創設者の一人であるルラ前大統領は開会式で、地域統合の今後についての懸念を隠しませんでした。

 「統合を進める上でチャベス氏がいないのは大きな痛手になるだろう。彼は独特の人物だ」と述べ、両国の経済協力や統合計画をめぐってチャベス氏と何度も話し合ったことを想起しました。

 閉会式に出席したモラレス大統領は、左派政権や左派政党の「責任」について述べ、「政治は交渉でも恩恵でもなく、国民への奉仕だ」「左派政党が考えなければならないのは次の選挙のことではなく、次世代のことだ」と強調しました。

 「いくら左派政権だといっても、食料や燃料が不足すれば、国民の蜂起には耐えられない。そのときには、イデオロギーはなんの役にも立たない」と述べ、国民生活を顧みない失敗や左派政党のセクト主義などについて警告しました。

 最後にモラレス大統領は、「フォーラムが設立されて23年。来年のフォーラムは初めてわが国で開催される」と述べ、会場をわかせました。


 サンパウロ・フォーラム 中南米諸国の左派政党や進歩勢力が集まって、世界情勢や各国に共通する課題を議論する場。第1回は1990年にブラジルのサンパウロで開かれ、その後、ほぼ毎年、中南米各国で会議を開いています。日本共産党は93年の第4回会議から、オブザーバーとして招待されるようになりました。


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