「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2013年7月20日(土)

ギリシャに緊縮勧告

独財務相 国会外で5000人が抗議

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 【パリ=浅田信幸】ギリシャ議会による公務員削減法案の可決から一夜明けた18日、ユーロ圏で緊縮政策推進の最大の擁護者と見られるドイツのショイブレ財務相がアテネを訪問し、サマラス首相らと会談しました。

 会談でショイブレ氏は改めて、ギリシャが持続可能な成長を達成するには「安易な近道はない」「長期の苦痛に満ちた道」をたどる必要があると緊縮政策の実行を勧告。サマラス首相はこれに同意し、さらに厳しい措置を進める以外に選択肢はないと答えました。

 ショイブレ氏のギリシャ訪問は同国の債務危機が発生した2009年以来初めて。緊縮政策に苦しむ国民の間では反ドイツ感情が渦巻いており、この日アテネ中心部は4000人以上の機動隊が配備され、旗を持った3人以上の集合禁止、道路と地下鉄駅の閉鎖など戒厳状態に置かれました。

 前夜成立した法律は、教員や地方公務員ら4000人を年内に削減し、加えて来年末までに2万5000人を待機リストに載せ、一定期間内に配転先が決まらなければ解雇するというもの。次回融資68億ユーロ(約8800億円)の条件とされていました。

 採択に反対して国会外では同夜遅くまで約5000人が集まり、「われわれは人間だ、数字ではない。法律は実行させないぞ」と抗議の声をあげました。同法が提出された8日以来、公務員の抗議行動が連日繰り返され、16日には官民労組一体となった今年3度目のゼネストが実行されました。

 ギリシャでは危機発生の09年以来、不況と緊縮政策のために国内総生産(GDP)は20%以上落ち込み、失業率は27%、とくに25歳未満の若者の失業率は60%にも達する深刻な状況に陥っています。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって