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2013年7月7日(日)

賃上げ・原発ゼロ…明快に

日テレ「ウェークアップ!ぷらす」 山下書記局長代行が主張

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 日本共産党の山下よしき書記局長代行・参院比例候補は6日、日本テレビ系「ウェークアップ! ぷらす」の各党討論に出席し、参院選に臨む姿勢や雇用・賃金、原発問題などについて主張を展開しました。党本部には「よくわかる話だった」「原発問題での発言は迫力があった」などの声が寄せられました。


 司会者から、日本共産党が都議選で第3党へと躍進した勢いを参院選にどう結びつけるのかと問われ、山下氏は次のように答えました。

 山下 都議選では議席倍増、第3党に躍進をさせていただきましたが、参院選でも自民党と対決し、抜本的対案を示す党の存在感を発揮して、比例の5議席を絶対確保し、選挙区でも議席を獲得させていただきたい。これからですので、締まって、誠実に訴えたいと思っております。

アベノミクスで給料上がらない

 アベノミクスで収入は増えるのかがテーマに。司会者は、アベノミクスには「デフレ解消」や物価上昇などの目標があっても、「給料も上がらないとあまり意味がない」と指摘。山下氏は「大企業の内部留保(260兆円)の1%で月1万円の賃上げ」というフリップを掲げ、次のように述べました。

 山下 私は、アベノミクスで給料は増えるどころか減ると思います。というのは、成長戦略で検討されている雇用の規制緩和には三つ中身があります。「解雇の自由化」「残業代ゼロ」、そして「派遣労働のさらなる拡大」です。これらは全部労働者の賃金を下げる中身ばかりですから、これでなんで給料が上がるのでしょうか。

 大企業がため込んでいる内部留保は合わせて260兆円あります。その全部とはいいません。1%を活用するだけで、そこで働く労働者の賃金を月1万円上げることができる。非正規の方の時給を100円上げることができる。これで内需を増やし、日本の経済を健全な成長軌道にのせる、これが暮らし第一の私たちの成長戦略です。

 自民党の塩崎恭久衆院議員は「企業がもうからないうちに賃金だけ上げようなんて、それは無理な話」だと発言。公明党の佐藤茂樹衆院議員も同様の主張を展開しました。民主党の松本剛明衆院議員は「今こそ雇用・地方・中小企業対策を」とのフリップを掲げましたが、具体的な対策は何も語りませんでした。

 これに対し、山下氏は次のように反論しました。

 山下 2002年から2007年まで、「賃金増なき景気回復」だったと先ほど(ナレーションで)紹介されましたけれども、なんでそうなっているのかというと、労働の規制緩和がそのときにやられました。1999年には派遣(労働)の自由化が、2004年には製造業への派遣の解禁が行われた。いくら企業が収益を上げても、労働者の賃金は上がらない仕組みをつくってしまった。これがデフレを招いているわけです。

 だから私たちは、労働者派遣法の抜本改正で雇用は正社員が当たり前にする、働く貧困層をなくす、そして最低賃金を時給1000円以上にすることを中小企業の支援とセットで行う、それから中小企業と大企業の公正な取引のルールをつくります。政治がやれることはありますから、これで賃上げをやりたいと思います。

原発ゼロは可能、再稼働は絶対反対

 原発問題では、自民党だけが原発ゼロ「反対」を掲げ、民主党は「ゼロかゼロでないかという議論は生産的でない」とあいまいな態度をとりました。また、他の野党からは「速やかに」「可能な限り」原発をゼロにするとの発言も出されました。司会者は「共産党は即時原発ゼロというが、電力需要や再生可能導入の時期というものがあるが」と問いかけました。

 山下氏は次のように主張しました。

 山下 「速やかに」「可能な限り」原発をゼロにするというのは、ちょっとごまかしの面があると思うんです。再稼働申請が週明けに出されるわけですから、再稼働の是非はこの参議院選挙の大きな争点とすべきです。

 このなし崩し的な再稼働など断固反対です。いまだに15万人が家に帰れないんです。事故の原因も(原子炉に)近づけないから分かっていないのに、なんで安全基準(新規制基準)がつくれるのか。この新基準なるものは、(住民の)避難計画、防災計画ができていなくても再稼働はオーケーだということになってしまう穴だらけの基準ですから、これでどんどん再稼働というのは絶対反対です。

 では電力をどうするのか。いま動いている原発は全国で(関西電力)大飯原発の2基しかなく、それでも去年の暑い夏を乗り切ることはできました。もし大飯が止まっていても、関西の電気は足りていたと関西電力が認めているんです。日本は自然エネルギーの宝庫ですから、太陽光、風力、地熱、小水力、バイオマス、潮力――これらを合わせたら(発電潜在能力は)全原発50基の40倍あると環境省はいっています。これを一生懸命実現するために頑張る。当面は火力でまかなっていけばいいわけです。

 原発ゼロをめぐる議論がつづき、山下氏は次のように述べました。

 山下 なんで私たちが「即時ゼロ」なのかというと、やはり「福島のいまを見よ」というのが原点なんですよ。15万人が帰れないと言いましたが、子どもは外遊びもできませんし、農家の方は作物をつくれないし、漁業者はいまだに漁に出られない。たった1回の事故で、これだけ長期に、これだけ広範囲にわたって惨禍が起こり、続いているわけです。

 事故を起こさない原発は、いまの技術ではできません。1回起きたらこうなるんです。私たちの社会と原発とは共存できないというのが3・11の教訓だったわけです。

ネット選挙、全党の力生かして展開

 最後に、ネット選挙への取り組みについて問われた山下氏は、次のように述べました。

 山下 私たちは、「ニコニコ生放送」での志位委員長「おっかけ隊」のほか、「日本共産党カクサン部」という愉快なゆるキャラが出てくる企画もやっていますが、一番の強みは31万人の党員、2万の支部、そして2700人の地方議員の草の根のネットワークです。これをネットの力とコラボ(協力)して頑張りたいと思っています。


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