2013年7月5日(金)
風疹患者数 日本4位
12年 WHO調査 先天性症候群は7位
今年も大流行中 政府は危機感を
世界保健機関(WHO)が6月にまとめた、世界の国別患者数(2012年)の調査で、日本は風疹の患者数が2353人でワースト4位、母親の胎内で感染し、目や耳、心臓などに障害をもって生まれる先天性風疹症候群(CRS)の患者は5人でワースト7位であることが分かりました。
OECD加盟34カ国で見ると、日本は患者数、CRS数ともにダントツ1位。患者数で2位の英国は70人、CRSで2〜7位は1人、8位以下はゼロでした。
日本では今年も風疹が大流行中。患者数は半年で昨年の5倍、1万1000人を超え、CRSも昨年10月以降で12人に上ります。患者の約8割が風疹の抗体保有率が低い20〜40代の男性で、この層へのワクチン接種の推進が流行を止める上で焦眉の課題です。
感染症の専門家で風疹に詳しい理化学研究所の加藤茂孝さんは、「風疹は南北米大陸35カ国ですでに国内排除を達成しているなど、途上国も含めて対策が進んでいます。日本政府には危機感と、積極的な対策が求められる」と話します。