2013年6月16日(日)
シリア問題
国連総長 軍事援助に反対
「緊張増大」警告 国際会議に努力
【ワシントン=山崎伸治】国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は14日、シリア問題について「軍事的解決はない」として、「軍事的道筋が向かうのはシリアの解体と地域の不安定化、宗教間・共同体間の緊張の増大だ」と強調し、シリア国内で争う政府・反体制両陣営に対する軍事援助に反対を表明しました。ニューヨークの国連本部で記者団に語りました。
潘氏は、シリア国内の「いずれの側に武器を提供することも現状に対処するものとはならない」と重ねて強調。「政治的解決だけがこの問題に持続的に対処するものだ」として、米ロが呼び掛けるシリア国際会議がすみやかに開催されるよう努力を続けると表明しました。
シリアのアサド政権が化学兵器を使用したとする米政府からの書簡を受け取ったと表明。加盟国からの情報提供には感謝するとした上で、そのような情報は「説得力のある明文化された証拠なしには確認できない」として、独立機関による調査を継続する考えを示しました。