「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2013年5月24日(金)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 高峰を登るには五つの要素が欠かせないといいます。技術、体力、経験、装備、根性です。まして8000メートル級の死の領域を進む登山は、すべての要素が最高水準であるとともに天候や仲間にも左右されるでしょう▼冒険家の三浦雄一郎さんが世界最高峰エベレスト登頂に成功しました。史上最高齢80歳での快挙です。鍛錬を重ねて限界への挑戦をなしとげ、衛星電話の声も喜びにあふれていました▼70歳、75歳につづく3度目の登頂。今回は心臓の手術や大けがもあっただけに感激もひとしおか。無事な下山を願いつつ、「世界最高の気分」をじっくりと聞くときが待ち遠しい。それにしても、生きがいのある人間の可能性には驚かされます▼プロスキーヤーとして、富士山の直滑降や世界七大陸最高峰の滑降を達成してきた三浦さん。しかし還暦を前に目標を見失い、暴飲暴食の日々をおくります。つけはてきめんに表れ、高血圧や高血糖、不整脈や狭心症まで起こしかけました▼「夢を忘れて魂まで脂肪がついてしまった」。そんなとき、100歳でなお現役スキーヤーだった父・敬三さんやモーグル選手として世界で活躍する息子・豪太さんの姿に刺激をうけ、くすぶっていた心に火がつきました▼「いくつになっても、人間大事なのは、やる気、勇気、あきらめないこと」だという三浦さん。老いも若きも夢や希望をもてるような社会になれば、どんなに人間の未来はひろがっていくか。世界をかけめぐった80歳の金字塔が教えてくれます。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって