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2013年5月21日(火)

「開運商法」 広告 雑誌2社を初の提訴

対策弁護団 “被害の端緒 野放しできぬ”

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(写真)提訴後、記者会見する開運商法被害対策弁護団=20日、東京・霞が関の司法記者クラブ

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(写真)訴えられた雑誌の最新号に掲載された「開運商法」の広告

 「金運が上昇する」と根拠のない広告で客を誘いこみ、「霊能者が除霊する」などと次々と商品を売り付ける「開運商法」で被害を受けた女性2人が20日、広告を掲載した雑誌社2社と広告代理店に損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こしました。同商法での広告掲載で、雑誌社の責任を問う訴訟は全国初。

不安あおり高額「除霊」

 訴えられたのは『MISTY』(廃刊)を発行していた実業之日本社、『ゆがふる。』を発行する芸文社の2社と、広告代理店の善福堂の計3社。

 訴状によると、原告の関東地方在住の30代、50代の主婦はいずれも、開運商法業者「七福堂」(現在所在不明)が2011年夏以降に両誌に掲載していた広告を見て、金銭運を上昇させるとうたうブレスレットを1万4800円で購入。

 それをきっかけに、業者側から繰り返し不安をあおる働きかけを受け「除霊代金」などの名目で高額の料金を取られました。被害額は30代主婦が360万円、50代主婦が818万円にのぼります。

 「開運商品」を次々売りつける同種の悪質商法は、2009年5月に経済産業省が営業停止の行政処分をし、その後も同種事案の処分や摘発を行っていました。いずれも雑誌広告が被害の入り口とされていたにもかかわらず、両誌はその後も、開運商法広告の掲載を続けていました。

 開運商法被害対策弁護団の川井康雄弁護士は提訴後の記者会見で、「近年増加している開運商法根絶のために、被害の端緒となる雑誌広告を野放しにしておくわけにはいかない」とのべました。

 実業之日本社の話 訴状を受け取っていないのでコメントできない。

 芸文社の話 まだ事実関係を把握していないので答えられない。


 開運商法 「願いがかなう」「宝くじが当たる」などの誇大広告でブレスレット、財布などの「開運商品」を売りつける悪質商法。購入客に「正しい利用方法を教える」と電話させ、「あなたには怨霊が張り付いている。除霊をしないと大変なことになる」と脅し、次々と高額商品を買わせて、深刻な被害を広げています。


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