「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2013年5月20日(月)

米退役軍人が集会

“平和語る先頭に”

組織・役割、活発に議論

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 【ニューヨーク=山崎伸治】米国で軍隊記念日(毎年5月の第3土曜日)となった18日、「退役軍人(帰還兵)が平和運動や社会正義を求める運動にどのように関わっていくか」を話し合う集まりが、ニューヨーク市内の教会で開かれました。参加者は、退役軍人が積極的に運動に関わり、自分たちを組織していくことの重要性を確認しました。


写真

(写真)米退役軍人が平和・社会正義の運動にどう関わるかを話し合った集会=18日、ニューヨーク(山崎伸治撮影)

 集会はニューヨーク市とニュージャージー州北部の退役軍人組織が集まる「退役軍人平和会議」が呼び掛けたもの。第2次世界大戦からイラク戦争までの帰還兵や反戦運動の活動家ら50人が熱心に議論しました。

 テーマ別の議論では、「退役軍人の証言・戦争の教訓」と題して女性3人が発言。ヘザー・バウザーさんは、父親がベトナム帰還兵で枯れ葉剤の被害者だったことがきっかけで運動に参加し、ベトナムを3回訪問。「環境汚染や生まれて来る子どもへの影響を目の当たりにしました」と語りました。

 2004年に医療兵としてイラクに派遣されたジェニファー・パカノースキーさんは、帰還兵が自分の体験を記すという運動を紹介。ポーラ・ロゴビンさんは、イラクに2度派遣された海兵隊員の息子について、「戦地にいる時だけでなく、戻ってきてどうなるかも心配でした」と振り返りました。

 戦争をめぐる「神話」というテーマでは、民間研究団体「国家安全保障公文書館」のジョン・プラドス上級研究員が発言。イラク戦争に米国が「勝利」したという「神話」が作られることで、次の戦争が正当化されようとしていると警告しました。

 議論の中心は、退役軍人が平和運動でどのような役割を果たすべきか、そしてどのように運動に組織していくかという問題。これには参加者からさまざまな意見が出されました。「退役軍人は槍(やり)でいえば穂先。反戦運動の先頭に立つべきだ」「私たち兵士は語ることができる。戦争を目撃している。戦闘とは何か、兵士になるとは何かを知っている」「ばらばらにされている退役軍人をつなぐことが必要だ」「帰還兵がいたらすぐに組織があることを知らせるべきだ」―議論は尽きません。

 集会を企画したマイケル・マクフィアソンさんは「議論はまだ始まったばかり」としながら、「互いに考えを共有し、今後どうするかを話し合うことができたと思います」と手ごたえを感じた様子でした。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって