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2013年4月29日(月)

伊レッタ政権発足へ

総選挙後2カ月 中道左・右派が大連立

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 【パリ=浅田信幸】イタリアの次期首相に指名された民主党のエンリコ・レッタ副書記長(46)は27日、組閣成功をナポリターノ大統領に報告し、保留していた首相指名を受諾しました。総選挙から2カ月を経て、ようやく新政府の樹立となります。レッタ新内閣は28日の宣誓の後、29日に議会の信任を受け、正式に発足します。

 レッタ新内閣は、中道左派と中道右派の「大連立」を基礎に、非党派人も加えた計21人(うち女性7人)で構成。中道右派連合を率いるベルルスコーニ元首相の腹心中の腹心といわれるアンジェリーノ・アルファーノ自由国民幹事長(43)が副首相兼内相として入閣します。

 レッタ氏は、首相指名を受けた25日に「欧州の緊縮政策を終わらせる」との声明を発表しています。

 中道左派や民主党内には、これまで激しく批判してきた中道右派との連立、しかもベルルスコーニ氏の腹心の副首相就任に、強い不満を持つ勢力が存在します。政策的な違いもあり、レッタ政権がどれだけ安定するかは不明です。

 2月末の総選挙では民主党ベルサーニ党首の率いる中道左派連合が下院で過半数議席を確保したものの、上院では相対多数にとどまりました。

 政府は両院での承認を必要とするため、政権樹立には連立が条件となりましたが、ベルサーニ氏は中道右派連合との協力を拒否し、第3の勢力である反体制派の「五つ星」運動は既成の全政治勢力との連携を拒否。連立協議は完全に行き詰まっていました。

 事態が動いたのは、5月半ばに任期満了を迎える大統領の後任選出の経過の中でした。

 ベルサーニ氏の推す2人の候補が相次いで内部の造反により選出されず、指導力を問われた同氏が民主党党首からの辞任を表明。大統領に再選されたナポリターノ氏は、民主党ナンバー2で中道派寄りと言われるレッタ氏を首相に指名し、政権発足にこぎつけました。


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