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2013年4月25日(木)

ノルマ未達成で解雇は無効

東京高裁 原告記者の地位確認

米通信社支局

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(写真)記者会見する新聞労連の人たち=24日、東京高裁内

 経済・金融情報を配信する米通信社ブルームバーグ東京支局の日本人男性記者(51)が解雇撤回・原職復帰を求めた裁判は24日、東京高裁で判決が行われました。坂井満裁判長は、解雇を無効とし、男性記者の従業員としての地位を確認した東京地裁判決を維持し、解雇規制の緩和を要求した会社側の控訴を退けました。

 ブルームバーグは原告の男性に対し「業績改善計画」(略称PIP)で「1カ月に1本は編集局長賞級の記事を書く」など、過剰なノルマを押し付け、わざと達成不能に陥らせておきながら「能力改善の余地がない」と2010年4月、自宅待機を命じて退職強要を行い、同年8月に解雇しました。原告の男性は新聞労連の個人加盟労組・新聞通信合同ユニオンに加入し職場復帰を求めました。

 会社側は、国際企業は日本企業と異なるとして、「すみやかに労働者を辞めさせることができる必要がある」と主張。これに対し、判決は「結局のところ、控訴人(会社側)が主張する雇用文化の多様性は、単なる一般論にすぎず、個別具体的な事件における解雇事由の判断に影響を与えるようなものではない」と否定して、解雇権乱用をチェックする判例法理を守りました。

 原告男性の業績についても「同僚と遜色(そんしょく)がない」と東京地裁判決を補強して認定しました。


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