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2013年4月22日(月)

伊大統領ナポリターノ氏初の再選

今後の焦点は新政府樹立

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 【パリ=浅田信幸】イタリアの新大統領に現職のナポリターノ氏が20日、超党派の支持を得て再選されました。同国で大統領が2期目を務めるのは1948年の憲法制定後初めてです。

 再選直後、ナポリターノ氏は声明で「どの側もそれぞれの義務を果たすことを強く希望する」とのべました。

 18日から始まった大統領選出の会議は2日目を終えた19日、計4回の投票によっても決着がつかず、完全に暗礁に乗り上げたかの様相をみせました。第1勢力の中道左派連合を率いるベルサーニ民主党党首は、自らが推す候補2人が続いて内部の造反によっていずれも選出されず、同夜、辞意を表明しました。

 事態が動いたのは20日の午前。5回目の投票でも決まらなかったことを受け、各派、各州の代表らが大統領に個別に直談判し、残された唯一の道として続投を要請しました。

 会談後、ナポリターノ氏は「国民に対する責任を担うことから逃げることはできない」と述べ、要請を受諾しました。午後の6回目の投票で1007人の有資格議員のうち738人の支持を得て、続投が確定しました。

 今後の焦点となる新政府樹立では、議会第1の勢力で下院の過半数議席を制する中道左派、第2勢力の中道右派、第3の反体制的な「五つ星」運動の三すくみ状態が続いています。

 大統領選出問題では第1回投票で初めて中道左派と中道右派の間で、同一候補を推す合意ができたものの、中道左派内から「造反」議員が続出して失敗。「大連立」構想の可能性はこのことからも薄いと見ざるをえません。「五つ星」運動は、既成政党との連携を一切拒否しています。

 政党外の学者・有識者を首班にすえる道か、解散・総選挙に進むか、それとも別の道はあるのか―ユーロ圏第3の経済規模を持つイタリアが混迷から抜け出す展望はなお不透明です。


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