2013年4月21日(日)
マドゥロ大統領が就任
「福祉・教育さらに」
ベネズエラ
ベネズエラのマドゥロ大統領の就任宣誓式が19日、国会でおこなわれました。ブラジル、アルゼンチン、コロンビアなど南米諸国など17カ国の首脳と61カ国の政府代表が出席しました。
(カラカス=田中靖宏)
78カ国代表宣誓式出席
マドゥロ大統領は演説で、故チャベス大統領の思想に沿って憲法を守り、社会主義の祖国を築くため全力を尽くすと宣言。各種のミッション(社会福祉・教育事業)や改革をいっそう進めるとのべました。
選挙後に発生した暴力事件に関連して、憎しみと対立をあおる排外主義的態度を強く批判しつつ、約半数を占める反対派の人々の意見に耳を傾け、協力していくとのべました。
21世紀は多様な諸国が団結する時代だと強調。覇権主義や武力の威嚇を排除し、核兵器のない相互尊重の世界を目指すとのべました。
この日は203年前の独立宣言の日と重なり、花火や音楽が流れて祝賀機運が高まりました。国会の周辺には支持者が朝から続々と集まり、「マドゥロともにたたかいを続けよう」と声を上げました。各地のグループが国会に向けて、地元で採択した決議を読み上げていました。
参加者の青年は「新大統領に『一歩も後退するな』という声を届けるためにきた。世界に解放と革命の声を届けたい」と語りました。
これに先立ち選挙評議会は18日、野党の要求の一部を受け入れ、投票の100%の確認作業をおこなうと発表しました。憲法では54%の確認と決められています。
ニコラス・マドゥロ・モロス カラカス出身で50歳。バスの運転手から労働組合議長をへて政治家に。チャベス政権下では国民議会議長、外相、副大統領を歴任。