「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2013年4月9日(火)

貯水槽、今後も使用

東電 福島第1汚染水漏えい

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 東京電力は8日、大量の放射能汚染水が漏れて問題になっている福島第1原発の地下貯水槽を今後も使用する方針を発表しました。7日に設置した「福島第1信頼度向上緊急対策本部(本部長=広瀬直己社長)」が決めました。

 漏れた汚染水は、1〜4号機の原子炉建屋やタービン建屋の地下にたまっている高濃度放射能汚染水から放射性セシウムの一部などを取り除いた「濃縮塩水」です。放射性ストロンチウムなどの放射性物質が含まれています。福島第1原発の敷地内には七つの地下貯水槽があり、そのうちの三つに濃縮塩水などが貯蔵されています。

 東電は5日、そのうちの一つの地下貯水槽から約120トンの放射能汚染水が漏れたと発表、未使用の地下貯水槽に移送を開始したことを明らかにしました。ところが、別の地下貯水槽からも汚染水が漏れていることが明らかになり、地下貯水槽そのものの信頼性が失われる状況です。

 東電は、遮水シートに開けた検知用の穴が、汚染水を入れたことで引っ張られて広がり、そこから汚染水が漏れた可能性があるとしています。そのうえで、検知用の穴より低いところであれば汚染水が入っていても問題ないかのように説明しています。しかし、漏れた場所の特定はできておらず、原因の究明からは程遠い状況です。

 「緊急対策本部」がまとめた汚染水処理の緊急対策では、計画しているタンクの設置を前倒しするとしましたが。しかし、「現時点で直ちに地下貯水槽の使用を止めると仮定した場合、地下貯水槽を受け入れるタンク容量が不足する」として、タンクの増設に真剣に取り組んでこなかった責任を棚上げにしたまま貯水槽での貯蔵の継続を表明しています。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって