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2013年4月2日(火)

スポーツ界の暴力根絶へ広く共同を

「つどい」でのよびかけ

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 3月30日に東京都内で開かれた「スポーツ界から暴力・体罰を根絶するつどい」で採択されたよびかけを紹介します。


 私たちは、「日本国憲法」第13条が「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」と明記したことを想起します。

 また、「教育基本法」前文で、「われらは、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期するとともに、普遍的にしてしかも個性豊かな文化の創造をめざす教育を普及徹底しなければならない。」と宣言したことを認識しています。

 ですから、暴力と体罰は、児童・生徒の尊厳と生命を傷つけ、心身の健全な発達をゆがめ、自主的精神を奪うものであり、あらゆる教育活動から排除されなければならないことを自覚しています。

 学校とスポーツ界で、「指導」の名による暴力・体罰、さらにはハラスメントが頻発し、生徒や選手の生命と人格を著しく侵害する事件が相次いで生起している根深い現実に痛恨の思いをしています。

 とりわけ、いま、学校部活での暴力・体罰による「指導」が生徒を自殺に追い込んだ衝撃的な事件を直視します。また、15人の女子柔道選手が柔道界の暴力的体質を告発した勇気を正面から受けとめます。

 暴力と体罰の根絶が、わが国のスポーツと社会の民主的な発展にとって重大な課題となっており、すべての健康・体育・スポーツにかかわる者が、国民とともにその根絶に力をそそぐことが、私たちに課せられた責務であると考えます。

 スポーツが「人類の文化」であり、「スポーツは、これを通じて幸福で豊かな生活を営むことが人々の権利である」と明記した「スポーツ基本法」の基本理念が、わが国の社会でしっかりと根づくことをめざします。

 また、「体育・スポーツ国際憲章」が明示した現代のスポーツ理念と根本原則に照らして、わが国のスポーツ界がそれを受容し、とりわけ競技者の活動と役割が国際的交流の水準にふさわしく展開されることが重要であると考えます。

 すべての人々が、肉体的、知的、道徳的能力を発達させ、生活の質の向上をはかり、相互の尊重と理解を促すうえで、スポーツは不可欠であることを確信します。また、個々人の自発性と適性に即して、生命の尊厳と安全をつらぬくスポーツの指導が根幹であることを確認します。

 学校でもスポーツの現場でも、指導者と生徒・選手と父母とが連帯して、このような自主的な努力が全国各地で行われていますが、それらの指導の実践と蓄積にもっと光をあてて、普及させていくことが大切であることを強調します。

 さらに、わが国のスポーツ界がすべての構成員を尊重し、男女や地位を問わず、いかなる差別も受けず、対等・平等な人間関係を確立し、指導者が科学的な知見を豊かに備え、その身分と活動が社会的に保障される民主的な組織に改革していくことが、スポーツ文化の健全な発展と社会の進歩にとって必要であることを確信します。

 私たちは「スポーツ界から『暴力指導・体罰』の根絶を〜〜決意を示し、改革への共同をよびかける“つどい”」の総意として、これらの課題に率先して取り組むという意思を表明するものです。


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