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2013年3月22日(金)

保育所に入りたい!

安心の「認可」増やして

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 安心して預けられる認可保育所を、もっと増やしてほしい! 保育所が狭き門となる中で、子育てと仕事の両立に悩む親の思いは―。 (堤由紀子)


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(写真)保育所入園をめぐる悩みや願いを出し合いました=17日、東京都練馬区

ビルのワンフロアに…

 「保育所といってもビルのワンフロアだし、プールも園庭も保育参観も懇談会もなし。子どもの育ちを考えると、今は我慢できてもその先は無理だなという感じです」

 こう話すのは、2歳5カ月の息子を認証保育所に通わせる35歳の母親です。

 「『認証に入れてよかったね』という人もいます。でも、子どもが小さな時を犠牲にしたくないんです。この次も認可に入れなかったら、離職して幼稚園に入れるしかないかなとまで考えてしまうほど悩んでいるのに…」

 17日、東京都練馬区で開かれた「『保育園に入りたい!』パパママ集まれ!」でのひとコマです。

 認可保育所は国の設置基準にもとづいています。しかし、認証保育所は国基準よりゆるい東京都独自の基準による認可外保育所です。

 保育者は日々努力していますが、施設は不十分です。認証保育所の多くには、子どもの育ちに欠かせない園庭がありません。圧倒的多数の親は、保育士の有資格者の比率が高く、設備が整い、1人あたりの居室面積も充実している認可保育所への入園を希望している―。こうした親の願いは、都議会での日本共産党の大山とも子都議の質疑でも明らかとなりました。

年に何十万円も高い

 保育環境だけでなく経済的な負担も厳しい、と先の母親は訴えます。

 育児休暇明けの昨年4月、なんとか認証保育所に子どもを預けることができ、仕事に復帰しました。今回も認可保育所に申し込みましたが、競争率が高くて入れませんでした。入園選考基準となるポイントは足りていたものの、より収入が低い世帯が優先されたためと知りました。

 「でも、認証の保育料は認可に比べて年間で何十万円も高いから、うちも経済的には結構厳しい。認可保育所がたくさんあったら、こんなことで苦しまなくて済むはず。何かアクションを起こしたい」と語りました。

 認可保育所は、世帯の年収に応じた保育料で利用できます。ところが、認証保育所の場合は世帯の年収は考慮されず、月8万円というケースもあります。また入園料や給食費が別にかかる場合も少なくありません。そのため、23区のほとんどで補助をしています。しかし、その額はまちまちで、江戸川区のようにまったく補助がない区もあります。

 練馬区では、0歳児には月2万円、1歳児には1万5千円の補助がありますが、認可保育所との差を埋める額ではありません。

また保育所探しなんて

 「認可保育所に入るのがこんなに大変だとわかっていたら、練馬区には住まなかった」

 1歳1カ月の男の子の父親(39)は、12日にやっと保育所を確保することができました。新しくできた認証保育所です。

 認可保育所が希望でした。区に聞いたところ、「おそらく大丈夫」と言われ、安心していました。認証保育所も見学だけはしておきました。

 ところが、インターネットで調べたら、ボーダーラインだとわかり、あわてて認証にも申し込みました。

 認可保育所を希望する理由は、施設面だけではありません。入園が決まった認証保育所は3歳未満児までしか受け入れないため、また保育所を探さなければならないからです。

 「とにかくスピードをアップして、認可保育所をつくってほしい。自分が中心になって動くのはなかなか難しいけれど、署名を集める行動とかがあったら積極的に参加したい」

小さいころから格差

 「園庭がないとか、狭いとか、小さなころから子どもの育ちに格差があるのは、絶対におかしい」

 こう話すのは、1歳9カ月の娘が認証保育所への入所が決まった母親です。次年度も認可保育所に申し込むつもりですが、「枠が増えない限りまた落ちるだろうと思うと、今からつらい」。

 つどいを後援した練馬区保育問題協議会会長の長谷川和寛さんは言います。

 「なぜ、認可保育所に入れないのか、と皆さんがそれぞれ声を上げてきたことがよくわかりました。こうした会を続けて、認可保育所を増やしてほしいとみんなで声をあげるような場をつくりたいと思います」

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