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2013年3月19日(火)

きょうの潮流

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 今年はオペラの二大作曲家、イタリアのヴェルディとドイツのワーグナーの生誕200周年です。日本でも作品の上演やコンサートが行われます▼2人に共通しているのはイタリアの独立闘争や1848年のヨーロッパ革命など歴史の激動期に生きたことです。ワーグナーはドレスデンで革命に参加しました。気になるのが同時代人のマルクスとエンゲルスが2人をどう見ていたかです▼マルクス・エンゲルス全集を見ると、ヴェルディへの言及は見当たりませんが、マルクスはワーグナーには手厳しい。娘への手紙で「国家的音楽家ワーグナーの異常なバイロイト音楽祭」と書くなど嫌悪感を示しました。理由は書いてありませんが、ワーグナーの音楽を大仰なものと考えたようです▼エンゲルスも『反デューリング論』で「自分の意見に背く者は真理に背く者だと公然と主張するのは、ワーグナーを除けばデューリングが初めてだ」と大言壮語を皮肉っています▼ワーグナーはある時期から反ユダヤ主義を公然と主張するようになり、それが後にナチスに利用されました。それゆえワーグナーを拒否する人がいる半面、ワーグナーの音楽自体が反ユダヤ主義なのではないと言う人もいて、いまだに論議が尽きません▼それにしてもオペラのチケットは値が張ります。オーケストラ、歌手、舞台装置など、お金のかかる芸術です。欧州では自治体などの援助で値段を抑えています。芸術を身近なものにするために日本でも公的補助の拡充を求めたい。


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