2013年3月7日(木)
東京高裁「衆院選は違憲」
昨年小選挙区1票格差 無効とせず違法
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昨年12月の衆院選小選挙区の「1票の格差」は違憲だと、弁護士グループが選挙無効を求めた裁判で、東京高裁は6日、「憲法上要求される合理的期間内に是正が行われなかった」として選挙は違憲と判断しました。選挙の効力については「無効とせず、違法」としました。
同選挙について全国14の高裁・高裁支部に提訴された16件の訴訟で初の判決。27日までに、一連の訴訟の判決が出そろいます。
衆院小選挙区の1票の価値が有権者数に比例して平等になっていないとした訴訟で、最高裁は2011年3月、最大格差2・30倍だった05年の衆院選を「違憲状態」と判断。その後、是正措置がとられないまま昨年の衆院選が実施され、格差は2・43倍まで拡大していました。
選挙の効力について判決は、ただちに無効とした場合、「憲法の予定しない事態が現出する」として無効の判断を避け、「本件選挙の違法を宣言するにとどめる」としました。
原告代理人の升永英俊弁護士は判決後の会見で、「違憲・違法の判決はとんでもない爆弾。小選挙区で選ばれた300人の国会議員は、国家権力を司る正当性がないことになる」とのべました。
■衆院定数訴訟 今後の判決予定
7日 札幌高裁
14日 仙台高裁
名古屋高裁
18日 名古屋高裁金沢支部
福岡高裁
22日 高松高裁
25日 広島高裁
26日 東京高裁
大阪高裁
広島高裁
同高裁松江支部
同高裁岡山支部
福岡高裁那覇支部
同高裁宮崎支部
27日 仙台高裁秋田支部