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2013年3月5日(火)

きょうの潮流

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 東日本大震災から2年を迎える3月、全国の39文学館で一斉に、各地域に根差した「文学と天災地変」展を開催中です▼関東大震災、阪神・淡路大震災、東日本大震災に直面した文学者は何を考え、どう表現したのか。主催の全国文学館協議会の会長・中村稔氏(詩人)は「展示される多くの作品によって、私たちは東日本大地震の被災者の方々に対する私たちの心情をお伝えし、さらに、私たちの文明を考える機会とし、未来を創造する契機とすることを願っているのです」と▼中村氏が自ら揮毫(きごう)した詩は、東京の日本近代文学館で読むことができます。津波で亡くなった人たちが一人また一人、海から陸へ上がり、大地をたたいて慟哭(どうこく)する情景を歌い、〈私たちは忘れやすい。忘れやすいからこそ/私たちは彼らの慟哭する声に耳を傾けねばならない。〉と訴える一編「三陸海岸風景」▼被災地のいわき市立草野心平記念文学館では、心平が故郷を詠んだ詩「磐城七浜(いわきななはま)」を掲げ、かつての豊穣(ほうじょう)の海が原発事故で汚染されてしまった現実を見つめ、その言葉から汲(く)むべき英知を探ります。〈磐城 その漢字の頑丈さをもった磐城七浜を。/常に新しい太陽はまんべんなく照らす。〉▼北九州市立文学館は、復興支援に携わった市職員と被災地の人々との触れ合いを、言葉と写真のパネルで展示しています▼一人ひとりが忘れないこと、それぞれの場で自分にできる方法で、被災地を支え続けていくことの大切さを、文学館の取り組みは教えてくれます。


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